地域の家畜ふん尿堆肥化循環森づくり研究/白糠町来
年度から
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新聞名
日本農業新聞
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元URL.
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin8/article.php?storyid=4606
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元urltop:
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写真:
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釧路管内白糠町は、2008年度から「地域資源を活用した循環型森づくり」の調査研究に乗り出す。町内の酪農家から出た家畜のふん尿を堆肥(たいひ)化して森に還元、土壌の質を高めて木々の生育を早め
る。森林がより豊かになれば、林業の活性化や雨水などによる森林の水源涵養(かんよう)機能の向上、二酸化炭素など温室効果ガスの削減効果などが期待される。一次産業の根底をなす自然環境の保全につなげた
い考えだ。
2007年1月ごろ、同町の木材協会と町幹部との懇談会でこうしたアイデアが出て、具体化に向けて動きだした。同年11月に「地域資源を活用した環境型森づくり研究会」を開き、棚野孝夫白糠町長、JAくしろ丹頂役職員
、白糠木材協会、白糠漁協、釧路支庁などから約30人が出席。資源の循環利用に向け、農業と林業による自然環境に配慮した調査研究に取り組むことを決めた。
ふん尿の堆肥化とともに着手したのが、堆肥の固形化。水分を除くことで固形状にし、軽量で運びやすくした。この処理は、町内の建設会社5社などで設立した「新研北海道」が行う。
今年6月から町内馬主来(ぱしくる)の町有林0.9ヘクタールに、カラマツやハンノキなど成長が早い樹木を植える予定で、固形堆肥を使用した木の成長を観察する。その後、効果を確認した上で、町内全域の民有林
約1万8000ヘクタール、町有林約3300ヘクタールに広げていく方針だ