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ID : 5403
公開日 : 2007年 11月18日
タイトル
薪ストーブの人気急上昇 燃料費、灯油の3分の1
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新聞名
神戸新聞
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元URL.
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0000742310.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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間伐材などを燃料とする「薪(まき)ストーブ」の人気が急上昇している。もともとは環境問題やスローライフに関心が強い人の間で広がっていたが、最近の原油急騰で灯油の三分の一という燃料費の安さに も注目が集まり、販売会社に問い合わせが相次いでいる。安全性の向上に加え、一度体験すると、とりこになるという火の温かみと癒やしの力も魅力。寒さとともに、自宅の薪の炎で暖を取る人が増えているという。(篠 原佳也)
 「体の芯(しん)から温まるね」。加東市社に住む一級建築士の川添純一郎さん(40)は揺れる炎を眺めながら、妻の一恵さん(40)とまどろむ時間が冬の楽しみだ。
 化石燃料を使わず、環境への負荷が少ない点にひかれて四年前に新築した自宅に設置したが、その後、建築士の仕事でも、薪ストーブを組み入れる設計依頼が増えてきた。「昭和三十年代を描いた映画がヒットする ように、家族の団らんを求めるニーズがあるのかもしれませんね」
 薪ストーブ専門店のハリマ興産(小野市復井町)では、年間百台前後だった販売台数が二年前から急増。今年は百五十台程度になる見込みだ。
 薪ストーブは近年、燃焼効率などの技術革新が進み、コンパクトな箱形の家具として北欧などで普及。日本でも都市部の若い人の注文が目立つという。
 安全性についても、煙突を利用した吸排気機能が向上。薪が燃える際に出る一酸化炭素などのガスも再度燃焼させ、不純物の少ない廃ガスを煙突から強制排出させる構造になっている。
 「灯油の価格が高いので、燃料費の安さも受ける理由では」と同社の長谷川幸仁社長(49)。熱量でみると、灯油一リットル(現在の店頭価格八十九円程度)は薪二キロに相当するが、同社は六キロを百円で販売してお り、三分の一程度で済む計算だ。
 ストーブは二十万円台からあるが、設置費などを含めると初期投資は六十万円以上かかり、年に一度は煙突掃除も必要だが、「きちんと手入れすれば一生もの。温かさや部屋でたき火ができる感覚は代え難い、という 人は多い」と長谷川社長は話す。
 同社は今年から、北はりま森林組合(多可町加美区)と提携し、着火用の木材チップ「たきつけ君」の発売も始めた。
 木材価格の低迷で間伐が進まない日本のスギ、ヒノキ林は木の過密化が進んでおり、大雨や台風などの災害に弱く、二酸化炭素の吸収力も弱まっている。多可町は間伐材の有効利用を図るため、今年七月、「木質バイ オマス供給センター」を建設。運営委託を受けた同森林組合がたきつけ君などの木材チップを製造している。
 同組合の橋詰雅博参事(58)は「薪ストーブが普及し、燃料として間伐材の利用が進めば、荒れた日本の山の再生にもつながる」と、期待を寄せている。
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