トウカエデ
こんなに自己主張しなくも 愛されているのに。 アトリエ近くの路上にて 1月6日採集
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ハナノキ 君に出逢っ時 本当にピッタリな 名だと思った。 楓の園にて 11月20日採集 | ハナノキ 本当に花びらみたいに綺麗だった ウリハダカエデ 樹の皮がウリの肌のようだから 葉っぱは、木についた宝石だ。 だから私は人目を盗んで採る。 宝石泥棒は、無闇やたらにとらない。 じっくり熟考して、これだという一品を手 に入れる。葉っぱが小枝から離れる瞬 間にたてるかすかな音に、世界中の人 たちが耳をそばたたせているんじゃない かと気が気じゃない―――楓の園のハ ナノキや、みんなの原っぱのウリハダカ エデを採集した時、こんな心境だった。 ウリハダカエデの葉っぱは仲良く二枚で 一セット。瓜ふたつの葉が二枚。それで この名前かと思ったら、緑色の樹の皮に 入った黒すじ模様が瓜の肌のようだから なのだそうだ。ハナノキの葉も花びらを 思わせる色づきで、なるほどそれでと思 ったら、これも早春の花と新緑が紅褐色 で美しいから。ハナノキの前で二人の女 性に頼まれシャッターを押した。宝石泥 棒の痕跡は、わずかにこの写真に残る のみ。 |
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ウリハダカエデ 描くのにかかった一週間も 植物時間でみればほんの一秒。 みんなの原っぱ周辺にて 11月19日採集 1119̏W |
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