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ID : 4520
公開日 : 2007年 8月22日
タイトル
動物と共生へ緩衝帯設置 福島県森林環境税交付金
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新聞名
河北新報
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元URL.
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/08/20070821t61019.htm
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写真:
 
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福島県は本年度、市町村が提案する森林づくりを支援する森林環境税の交付金事業で、サルやクマなどによる農作物被害対策として、動物との共生に重点を置く森林整備事業を初めて採択した。選定したのは、農地と隣接する山林のすそ部分を抜き切りし、動物と人の生活圏を分ける「緩衝帯」を設けるなど8市町村が提案した事業。同税の新たな活用分野として、その効果が注目される。
 県は森林環境税導入1年目の2006年度から交付金事業の例に動物との共生森林整備も挙げていたが、市町村から提案はなかった。獣害の拡大などを踏まえ、07年度分の追加募集で緊急課題に位置付けると、8市町村が手を挙げた。事業費は合計約2800万円。
 福島市は、サルやクマによる果樹などの被害が目立つ市内2カ所で電気柵などに沿って間伐を行い、見通しの良い幅約25メートルの緩衝帯を計約5.5ヘクタール整備する事業を計画。イノシシによる野菜や水稲への被害が約2800万円(06年度)に上った二本松市も、2地区で約12ヘクタールの緩衝帯を帯状に整備する。
 県によると、緩衝帯では動物も隠れる場所がなく警戒を強めるため、進入の抑制効果が期待されている。クマは人と出合っても一定以上の距離があれば逃げることが多く、見通しの良い空間が対策に有効とされる。
 西郷村は、クマの目撃頻度が高い地区が小学校児童の通学路と重なることから、緩衝帯を約1.5ヘクタール整備し、クマと遭遇する事故の予防を図る。
 こうした取り組み例は全国的にあるものの、県内での実績は未知数だ。県は「効果を検証し、今後の事業方針に生かしたい」と、モデル的な事業として位置付けている。
 交付金事業は、年間11億2000万円の税収を見込む森林環境税の活用事業の目玉の一つ。このうち市町村による地域提案重点枠は、市民参加型の森づくりや間伐材の利用促進、ペレットストーブ導入などが中心で、動物との共生森林整備も含む事業費合計は約2億1300万円となっている。
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