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ID : 3170
公開日 : 2007年 3月19日
タイトル
木質バイオマス 中国山地再生につなげ
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新聞名
中国新聞
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元URL.
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh200703190085.html
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元urltop:
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写真:
 
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真庭市や庄原市で、木くずや廃材を新たなエネルギー源として見直す「木質バイオマス」構想への取り組みが活発になっている。
 地球温暖化の防止策として、二酸化炭素を増やさない木質系資源への関心が高まっているためだ。市場での価値が上がれば、中国山地での間伐作業も進み、荒れた山の再生にもつながる。衆知を集め、支援の輪を広げたい。
 一昨年三月、岡山県北の九町村が合併して誕生した真庭市。蒜山高原や湯原温泉を抱える観光地でもある。しかし、ここ数年「バイオマスの真庭」のほうが通りがいいという。
 暖炉に似た設備として人気が広がり始めたペレットストーブの燃料になる木質ペレットを全国一安い値段で生産するなど、官民挙げた多彩な取り組みがエコ先進地として注目されている。昨年は全国から延べ二万人が視察に訪れ、市観光協会が視察ツアーコースを新設するほどの人気ぶりだ。
 約八百三十平方キロの市域の八割は森林。かつてはヒノキの産地として知られ、今でも三十を超す製材所がある。ペレットの生産を担うのは地場大手の集成材メーカーだ。日に百三十トン出る乾燥済みのかんなくずを使うため、材料費はただ。一キロ当たり二十~二十五円で販売できる。流通経路が広がれば、さらに値段を下げられる。
 木のチップなどを再加工し、保水性や断熱性に優れた園芸用のプランターを開発した会社もある。農業分野では、木質燃料ボイラーで加温したハウス栽培のイチゴが環境に優しい贈り物として進物用に売れている。
 こうしたエコ商品を、各企業が国や県などの補助金を頼らず独立採算で製造、販売していると聞けば、全国から視察が相次いでいるのもうなずける。活動の推進役を担うのは地元経済人などでつくる町おこしグループ。孫や子の代まで続く息の長い活動を目指す。
 庄原市は今年一月末、市民グループや大学の研究者などと協議してまとめた「バイオマスタウン構想」を公表。新年度から各種の事業計画を進める。手始めに、小学校と市内の温浴施設にペレットストーブ三十台と木質燃料ボイラーを導入。エタノール生産の実証実験にも取り組む。
 都市部で暮らす住民も、温暖化対策に無関心ではいられないはずだ。中国山地に吹き始めた時代の追い風をどう生かすか。連携を密にして活動を軌道に乗せたい。
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