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ID : 2559
公開日 : 2007年 1月24日
タイトル
バイオ燃料へ高まる期待
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新聞名
公明新聞
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元URL.
http://www.komei.or.jp/news/daily/2007/0124_01.html
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元urltop:
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写真:
 
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住宅解体などで出る建築廃木材からバイオエタノールを製造する世界初の商業プラントが大阪・堺市に完成し、16日に開所式が行われた。大成建設や丸紅などが出資する「バイオエタノール・ジャパン・関西」が環境省の補助を受けて建設を進めていたもので、国産バイオエタノールの製造拠点となる。総事業費は約37億円。
 この施設では年4万~5万トンの廃木材から1400キロリットルのバイオエタノールを製造し、環境省が進める実証試験用の自動車燃料として供給する。全量を3%混合ガソリンの「E3」にした場合、約4万7000キロリットル(ガソリン車約4万台分の燃料に相当)の供給が可能。数年内に年間製造量を4000キロリットルまで増産する計画だ。
 バイオエタノールは、サトウキビなどのバイオマス(生物資源)に含まれる糖分やデンプンからつくるアルコールの一種。自動車用燃料としてガソリンと混ぜたり、代替として利用できる。大気中のCO穃(二酸化炭素)を増加させないカーボン・ニュートラルな燃料であることから、自動車から排出されるCO穃の削減につながる。日本は京都議定書の目標達成計画に基づき、2010年までに、自動車に使われる燃料のうち、ドラム缶250万本(原油換算)に当たる年間50万キロリットルをバイオ燃料に置き換えるとしている。その主力がバイオエタノールとなる。
 近年の原油価格の高騰は、バイオエタノールの利用に拍車をかけており、海外で急速に広がっている。量産国のブラジルや米国では、サトウキビやトウモロコシからエタノールを製造し、ガソリンに10~25%混ぜて使われている。ブラジルではエタノール100%燃料に対応可能な車も走る。日本では、これまで沖縄県宮古島などでサトウキビを原料にした「E3」の実証実験が行われてきた。コメやソルガムからエタノールを抽出する試みも行われている。だが国内だけでは、大量生産するために必要な原料を十分に確保できない。
 当面は輸入に頼らざるを得ない状況にある。近年では、サトウキビやトウモロコシはエネルギー作物として注目され価格上昇が続く。世界的に原料が不足した場合は奪い合いが起こる懸念もある。その点、廃木材の場合は国内での調達が容易だ。バイオエタノール・ジャパン・関西は、難しいとされてきた木や草からのエタノール抽出の量産化を、微生物を使うことで実現した。廃木材は年間500万トンが発生している。ほとんど利用されない間伐材など林地残材は、年間約400万トンに上る。バイオマスを自国内で調達できれば、輸入の必要はなく、価格も海外のエネルギー市場に大きく影響されることもない。
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