ID : 15315
公開日 : 2010年 3月11日
タイトル
温泉浴場の燃料を木質チップに 田辺市
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=185875
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元urltop:
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写真:
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和歌山県田辺市は、地球環境対策で二酸化炭素排出量を抑えるため、市有温泉浴場2施設で湯の加温燃料を重油から木質チップに切り替える。真砂充敏市長は「新たな施策で地元の間伐材の資源としての活用や木材産業の活性化にもつなげたい」と話している。
木質チップボイラーを設置するのは、同市龍神村の龍神温泉元湯と丹生ヤマセミ温泉館。
市の観光振興課によると、2施設とも湯の加温燃料はA重油で、木質チップボイラーに切り替えると、年間の二酸化炭素排出量は326トン分削減が見込まれる。スギ2万3300本が年間に吸収する二酸化炭素量に相当するという。
年間燃料費は、龍神温泉元湯で800万円から250万円に、丹生ヤマセミ温泉館で300万円から90万円へと減少するという。
木質チップは、廃材や不要材を地元の森林組合から購入する予定。その量は、龍神温泉元湯で年間20万キロ、丹生ヤマセミ温泉館で年間7万3千キロになる見通し。
整備費は龍神温泉元湯が4770万円で2009年度の補正予算案に、丹生ヤマセミ温泉館は4040万円で10年度当初予算案にそれぞれ計上。開会中の市議会定例会に提案した。
木質チップボイラーについては、龍神村の温泉宿泊施設「季楽里龍神」が04年4月のオープン当初から導入しており、当時、全国からの行政視察が相次いだ。
田辺市では、11年度以降も市有施設での木質チップボイラーの導入を検討していく方針にしている。市内には森林が豊富なため、木質バイオマスの利用拡大が注目されている。