ID : 14516
公開日 : 2009年 12月24日
タイトル
木材価格下落で県が業者支援 山林からの運搬費用を補助
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20091225/KT091222BSI090020000022.htm
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元urltop:
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写真:
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県林務部は来年度、林業関連業者を対象に、山林から木材加工工場まで木材を運搬する経費などを補助する新規事業を計画している。景気低迷の影響で木材価格が過去最低水準に落ち込み、県内業者の利益率が低下していることに対応する。県の2010年度当初予算案に計5950万円を要求した。
新たな補助事業は、県産間伐材の取引協定を結ぶ森林組合などの林業事業体、木材加工業者らが対象。間伐材の運搬距離に応じて1立方メートル当たり千~2千円を補助する。ペレット燃料用の木材搬出も同千円を補助する。また、間伐作業などで運転資金を借り入れた業者に、利子の3分の2を補てん。木材の需要喚起を狙いに、間伐材を使った製品を開発する企業グループなどに対して研究費を支援する。
10月の新設住宅着工数は全国、県内ともに過去最少だった。同部によると、11月の県内木材価格も建築用材のスギが前年比29・3%減の1万1100円(1立方メートル)と過去最低水準。「間伐しても高く売れず、間伐経費が上回って赤字になる」(東信地方の業者)という状況に対し、県信州の木振興課は「木材流通の著しい停滞を少しでも改善したい」としている。
同部はこの事業の財源として、国の経済対策を利用して県が造成した森林整備加速化・林業再生基金(09年度末時点の見込み残高22億2800万円)を充てる方針だ。