ID : 14249
公開日 : 2009年 12月 3日
タイトル
間伐実習で達成感 五日市高
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/tama/news.php?k_id=14000000912030001
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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都立五日市高校(あきる野市)では2年生の総合学習として春と秋の2回、「林業体験」を採り入れている。11月は間伐の実習があり、生徒たちは急な斜面に足を踏ん張り、慣れない手つきで真剣にノコギリをひいた。教師の目には普段、教室でみせるのとは違った姿が映った。(上林格) 間伐実習は学校から歩いて10分ほどの私有地を借り、2年生119人と教師全員が参加した。ほとんどの生徒にとって間伐作業は初めての体験。10班に分かれた生徒は、ノコギリやナタ、ロープの基本的な使い方を民間の林業インストラクターから教わってから作業に入った。 あらかじめ間伐するスギやヒノキには印が付けてあり、地上15センチあたりの幹にノコギリとナタで「受け口」をつくる。反対側にノコギリで「おい口」の切れ目を入れ、最後は木に回したロープを引いて倒す。とはいっても最初からうまくはいかない。足場の悪い斜面でノコギリで水平に切れ目を入れていくだけでも生徒たちの悪戦苦闘が続いた。 40分ぐらいかかってようやく1本倒すと生徒たちの様子が変わっていった。「メキッ、メキッという音が森に響いて、ダーンという音とともに倒れるのがとても新鮮でした。1本倒すと、みんなノリノリになった」と守屋美花さん。「ひらひらと落ちてくる葉と葉の間にきらきらと日の光が差し込んできれいだった」と文学的な感傷にひたる生徒もいれば、「昼ご飯を食べなくてもいいから続けたかった」と張り切った生徒もいた。 1年生を担任する新條文秀さん(51)は「ピアスをした子や茶髪の子も、授業中には見せないイキイキした表情で作業していたので驚きでした」。普段、教室では得られない達成感が生徒をそうさせたらしい。