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ID : 14050
公開日 : 2009年 11月18日
タイトル
CO2排出権取引、県内でも浸透 4団体が売り手に
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新聞名
岩手日報岩手日報
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元URL.
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091117_14
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元urltop:
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写真:
 
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二酸化炭素(CO2)の排出権取引が県内でも進んでいる。民間団体が大手商社や行政と連携して取り組み、クレジット(排出権)の売却益とコスト削減の二重効果を生むケースもある。ただ、多額のクレジット審査費用が課題だ。県は専門家で組織する研究会を立ち上げ議論を続けており、環境志向の高まりを受けて活動が広がるか注目される。
 排出権取引は、国や企業などが温室効果ガスの削減目標を設定した上で、自ら排出削減を進めるとともに、他国や他企業(中小企業など)の超過達成分をクレジットとして買い取る仕組み。
 県内では6月、二戸市の特別養護老人ホーム白梅荘、遠野市の介護老人保健施設やまゆりの里、葛巻町の介護老人保健施設アットホームくずまきの3団体が、国のCO2排出量取り引きの試行制度「国内クレジット制度」に初めて採択された。今月には大船渡市の養鶏業アマタケも採択された。
 4団体とも施設のボイラーの燃料を重油から木質バイオマスに変更。年間で計約580トン削減する。この削減分を大手商社丸紅(東京都)など2社が買い取る。
 白梅荘は昨年5月、ペレットボイラーを2基導入した。CO2は年間で155トン削減する。木質燃料に変えたことでコスト削減にもつながり、昨年の燃料費は前年比96万円減の375万円だった。
 丸紅の生田章一執行役員は「環境ビジネスには各営業部門が積極的に取り組んでいる。今後も低炭素社会の実現に向け、グループを挙げて取り組みたい」と話す。
 だが、制度の普及に課題もある。制度承認やモニタリング調査に50万~70万円の費用がかかる。白梅荘など3団体の場合は買い手負担となったが、売り手、買い手どちらが負担するか、決まりはない。「相場」は1トン当たり1千円前後というクレジットの買い取り価格も、売り手、買い手双方の合意形成が重要となる。
 白梅荘の中田勇司施設長は「形のないCO2が売れることに驚いた。普及するには燃料のペレットがもっと手軽に手に入れられる環境が必要」と話す。
 県林業振興課の木村経三・林業担当課長は「民間が積極的に取り組んでいることに意味がある。先進的な取り組みが刺激となってさらに拡大してほしい」と期待する。
 国内クレジット制度とは 中小企業などが大企業から資金や技術の提供を受け、CO2排出削減に取り組み、その削減量を大企業などに売却できる制度。購入したCO2排出権は自社の排出削減量としてカウントされる。今年5月の申請分から購入した排出権は転売が可能になった。モニタリング調査などの審査に初回のみ50万~70万円、実績報告書の確認にその都度15万~20万円の費用がかかる。現在は国が費用を助成する
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