ID : 14040
公開日 : 2009年 11月18日
タイトル
木質チップ発電燃料に 東日本最大級の工場完成 佐野の泉工業
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新聞名
下野新聞
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元URL.
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/economics/news/20091117/236390
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元urltop:
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写真:
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住友大阪セメントグループの泉工業(佐野市築地町、阿山正博社長)が佐野市仙波町の同社羽鶴工場内に建設していた木質チップ製造施設「佐野リサイクルセンター」が完成し、16日、落成式が行われた。生産能力は年間約7万8千トンで、同社によると、東日本最大級だという。間伐材などを原料に出来上がった木質チップは、同市築地町の住友大阪セメント栃木工場で稼働するバイオマス発電所の主燃料となる。
総工費は約10億円。間伐材や剪定枝などの生木を破砕するせん断式と、建設廃材やパレットなど乾燥木材に対応するハンマー式の2種類の破砕機を備えるため、あらゆる木材の処理が可能という。
金属や石などの除去を経て8~40ミリに破砕された木質チップがバイオマス発電の主燃料になるほか、8ミリ未満のチップも同工場でセメントを焼成するキルン(燃焼炉)の燃料になる。将来的には製紙会社などへの売却も視野に入れている。
同グループは主燃料である石炭の高騰や地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出抑制の動きを受け、化石燃料に代わるバイオマス発電の構築に着手。コストの問題で森林に放置されたままになっている間伐材などの有効活用を目指し、周囲に豊富な森林を抱える栃木工場内にバイオマス発電所を建設した。
落成式には岡部正英同市長や渡辺穰住友大阪セメント社長ら関係者約60人が出席。阿山社長は「木くずの再資源化やCO2削減に寄与するだけではなく、県、市の指導の下、リサイクルの輪を広げることで、環境の改善を図りたい」とあいさつした。