ID : 12769
公開日 : 2009年 8月 5日
タイトル
間伐材を燃料に 県提案の技術研究実験を国が採用 和歌山
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新聞名
MSN産経ニュース
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元URL.
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/wakayama/090805/wky0908050213000-n1.htm
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写真:
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間伐材を燃料に再生しよう-。和歌山県内の山林で発生する間伐材など未利用のバイオマス(生物燃料)資源を活用し、低コストで豆炭状の燃料を製造する技術研究実験を県が国に提案、経済産業省の事
業に採用されたことを県が4日発表した。事業費の8942万円は国が全額を補助する。
県内では年間43万7千立方メートルに及ぶ間伐材などのバイオマス資源が未利用のままとなっており、燃料化技術を確立できれば、石炭火力発電所へ燃料として供給できるとして期待されていた。
事業主体はわかやま産業振興財団で、国から委託を受け、県農林水産総合技術センター林業試験場や近畿大学、タニノプラント産業などが協力する産学連携事業として行う。
実験は日高川町内の山林5ヘクタールで間伐を行い、細かく砕いたあと蒸し焼きにして半炭化し、圧縮して豆炭状の燃料とする。従来の問題点は間伐材を市街地の破砕工場まで運搬する手間とコストにあったが、実験
では破砕機(チッパー)を車で伐採地まで運び、現地で破砕するため輸送コストが低減される。さらに豆炭状にすることで火力発電所までの輸送や利用も簡便化される。
最終的な製品コストは石炭の数倍になるが、化石燃料ではないため、京都議定書の定める二酸化炭素削減にも有効とされる。事業は9月ごろに着手予定で、今年度末まで実施する。