ID : 12718
公開日 : 2009年 7月31日
タイトル
電力も地産地消 村山市、グリーン電力購入へ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20090731-OYT8T00194.htm
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元urltop:
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写真:
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村山市の木質バイオマス発電施設「やまがたグリーンパワー」(鈴木誠社長)が発電したグリーン電力が、10月から市内の小中学校や市役所などの公共施設に供給されることが決まった。同施設が、電力を
小売りできる特定規模電気事業の認可を受ける見通しとなり、発電電力の4分の3相当約1400キロ・ワット分を市が買い取る契約を9月に締結する。主要公共施設にグリーン電力が大がかりに供給されるのは東北の自
治体では初。グリーン電力購入により市は年間約1200トンの二酸化炭素(CO2)排出を抑制することになり、「“電力の地産地消”を推進したい」としている。
やまがたグリーンパワーは2007年6月に完成。市内の山林の間伐材やサクランボ畑などで出た剪定(せんてい)枝をチップ化したものに高温の水蒸気を送ってガス化し、タービンを回し発電する。最大出力は木質バ
イオマス発電施設としては国内最大規模の約2000キロ・ワット(一般家庭約4000世帯分)。現在、安定発電のためのバックアップ態勢を最終調整しており、9月中に特定規模電気事業の認可申請を行い、認可される見
通し。
市は9月中旬、このうち約1400キロ・ワット分を買い取る契約を結ぶ。電力の供給先は、市役所と市体育館、市民会館、クアハウス碁点に加え、市内の小学校6校と中学校1校。月間に購入するグリーン電力量は約22
万キロ・ワット時で、年間の電気料は該当施設の08年度分にあたる約5800万円より安くなると想定している。
グリーンパワーは電力の大半を都内の特定規模電気事業者に売っているが、08年のクリスマス時期には、市が街路のイルミネーションで使用した電力量626キロ・ワット時を買い取るなど、徐々に電力の地産地消を
進めてきた。10月以降は公共施設に通年で供給されることになり、市環境課は「目標であるエコタウンに向け大きく前進したい」としている。
木質チップは光合成由来の燃料であるため、燃焼させても大気中のCO2総量が変わらず、環境に優しいとされる。県内は木質バイオマス資源が豊富で、特に北村山地区はサクランボの剪定枝が大量に発生するため
、林業で出る間伐材や伐採材などとあわせ、エネルギーとして有効利用が期待されている。