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ID : 12677
公開日 : 2009年 7月28日
タイトル
Windows 7は省エネにも役立つ―MSが環境対策をアピール
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新聞名
日経パソコン
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元URL.
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/news/20090728/1017383/
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元urltop:
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写真:
 
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企業活動と製品、研究開発の3つでCO2削減に貢献する 2009年7月28日 page:1/1



マイクロソフトが取り組む「ソフトウエアによる直接的なエネルギー削減」と「ソフトウエアによるイノベーション」について説明する同社法務・政策企画統括本部 政策企画本部本部長代理の竹原正篤氏 同社製品に盛り込まれた省エネ機能や、環境対策につながる研究開発の事例を紹介する同社業務執行役員 最高技術責任者の加治佐俊一氏 Windows Vistaの「ハイブリッドスリープ」は、常にパソコンをオンにしている場合に比べ、年間で760KWh節電でき、0.5tのCO2排出を削減できるという。またWindows Server 2008は、前バージョンのWindows Server 2003に比べ、約10%の消費電力を削減できるとしている A、B、Cという3つのパソコンでDVD再生時のバッテリー駆動時間を計測したところ、Vista SP1に比べてWindows 7の製品候補版(RC版)の方が、10%以上伸びたという。それだけ、消費電力が抑えられているということで、環境にもやさしい 仮想化技術「Hyper-V」によってサーバーを仮想化すると、高機能と省電力の両方を実現できる。具体的な事例としては、80%以上の消費電力を削減した新潟ポリマーが紹介された
 マイクロソフトは2009年7月28日、報道関係者向けの説明会を開き、環境問題に対する同社の取り組みや、Windows 7およびWindows Server 2008が搭載する省エネ機能などについて紹介した。
 同社の環境に対する取り組みは、大きく3つに分けることができる。1つめは、同社の企業活動における環境負荷を低減すること、2つめは、同社の製品の中に環境対策につながる機能を盛り込むこと、3つめは、環境対 策に貢献する技術の研究開発だ。
 1つめの、企業活動における環境負荷低減については、2009年3月、米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOが、「製品の売り上げに対するCO2排出量を、2012年までに2007年度比で少なくとも30%削減すること を目指す」と全社員にあてた電子メールで宣言。この目標を達成するために、ビル管理におけるエネルギー効率の向上、航空機による出張の削減、再生エネルギーの利用促進などを進めている。
 製品の製造段階における取り組みとしては、ボリュームライセンス製品のダウンロード提供が挙げられる。従来、CDやDVDをメディアとして送付していたボリュームライセンスの提供を、今後はダウンロード中心に切 り替える方針だ。ダウンロード提供を本格的に始めたのは2008年度からだが、既にかなりの成果が出ているという。2008年度は108万枚のメディアを送付していたのに対し、2009年度に送付したメディアは35万枚と、約 70%の削減を実現した。これはCO2換算で27tの削減に当たり、樹齢80年の杉の木1900本分のCO2年間吸収量に相当する。2010年度には、新規契約の70%、既存契約の50%をダウンロード提供とする目標を掲げてい る。
 また、クラウドコンピューティングに向けた大規模データセンターの建設においてもグリーン化を推進している。米国ワシントン州のクインシーには水力発電だけを使用したデータセンターを開設。気温の低いアイル ランドのダブリンに開設するデータセンターでは、外気利用の冷却装置を導入するなどして、50%のエネルギー削減を実現するとしている。
 2つめの、製品に盛り込まれた環境対策につながる機能としては、Windows VistaやWindows 7、Windows Server 2008の省電力機能が紹介された。例えばWindows Vistaでは、標準で「ハイブリッドスリープ」がオンとなっているため、60分間操作が行われないと自動的にスリープモードに入る。これにより、常にパソコンをオンにしている場合に比べ、年間で760KWh節電でき、0.5tの CO2排出を削減できると試算。パソコン10台で、自動車1台の年間CO2排出量に相当する抑制効果が期待できるという。Vistaの電源管理機能は、サービスパック1(SP1)で改善されていて、初期出荷版のVista Ultimateに比べ、SP1適用済みの同OSの方が約30%バッテリー駆動時間が延びたというデータも公表した。
 こうした電源管理機能は、Windows 7でさらに強化される。例えばDVD再生時のバッテリー駆動時間は、Vista SP1に比べWindows 7の製品候補版(RC版)の方が10%以上伸びたという。それだけ消費電力が抑えられているということで、「動く必要がないときにいかに休ませるかというだけでなく、動いているときにどれくらい効率が上がっているか、 ということ。その両面で、Windows 7は省エネに役立つ」と同社業務執行役員 最高技術責任者の加治佐俊一氏は話す。
 またWindows Server 2008については、開発段階から省エネルギーを考慮し、Windows Server 2003に比べ約10%の消費電力を削減できると説明。またWindows Server 2008に実装されている仮想化技術「Hyper- V」によりサーバーを集約すれば、大幅な省エネ化が見込まれる。その事例として、80%以上の消費電力削減に成功した新潟ポリマーというユーザー企業を紹介。「Hyper- Vを積極的に使うなど、投資をしながらCO2を削減し、環境に貢献することができる」(加治佐氏)と主張した。
 3つめの、環境対策に貢献する技術の研究開発に関しては、マイクロソフトリサーチの取り組みが挙げられた。例えば、小型センサーを使ってデータセンター内の温度や湿度を管理し、より効率の良い冷却システムを開 発中。またネットブックなどに使われる低消費電力CPU「Atom」を使ったデータセンターの構築も研究している。これは、デュアルコアのAtom 330を使い、分散型でサーバークラスタを構成。検索に関わるアプリケーションなど、複数のプロセッサーに分けて処理するアルゴリズムにより、個々の構成要素が高機能でなくても、全体として高性能な処理を実現で きるという。
 説明会の最後を締めくくった同社法務・政策企画統括本部 政策企画本部本部長代理の竹原正篤氏は、「Windows 7やWindows Server 2008 R2などの最新の製品は、環境の観点からも提案したい。今後CO2削減、温暖化対策はこれまで以上に加速し、企業にとっても優先度の高い課題となる。そういうニーズを私たちの最新技術でサポートしたい。多くの場合 、省エネを実現すれば、コストも削減できる。その両方を達成できるのがマイクロソフト製品だ」と、同社製品のメリットをアピールした。
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