ID : 12270
公開日 : 2009年 6月23日
タイトル
世界各地で植林活動 アースウオーカー ポール・コールマンさん
.
新聞名
大阪日日新聞
.
元URL.
http://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/genkiroku/090624/20090624032.html
.
元urltop:
.
写真:
写真が掲載されていました
.
行動することで変化が生まれる
ポールさんのトレードマークの鉢巻。描かれているのは、「元気」の元の字
世界中を徒歩で巡りながら各地で植林活動を続け、「earth Walker(アースウオーカー)」の名で親しまれる。1990年からの踏破距離は延べ4万4千キロ、世界約40カ国で植林を達成。自身の体験をもとに「一人一人
が世界を変える力を持っていることに気付いてほしい」と呼び掛ける。
■里山の保全活動
英国の工業都市、マンチェスター出身。子供のころは深刻な工業汚染の中で育った。自転車旅行で訪れたアイスランドで出合った壮大な自然に、「地球と自分が一体になった」と、感銘を受けて環境活動に開眼。198
8年以降、ブラジルのアマゾンの森林調査や紛争地域の植林活動を展開している。
世界を歩いてきたポールさんが現在取り組むのが、東京都稲城市にある里山の保全活動だ。スタジオジブリのアニメーション作品「平成狸合戦ぽんぽこ」(高畑勲監督)の舞台となったことで知られる。延べ87ヘクタール
の土地が宅地開発計画の対象になっており、地元住民や全国から支援者が計画の撤回を求めているという。
■都心の森を守れ
一方で現在、東京五輪の招致活動を展開する東京都は「コンパクトな都市型大会」をスローガンに掲げ、臨海部の埋め立て地に人工植樹を行い「海の森」を構想している。二酸化炭素の排出に配慮した大会の実現を目
指しているが、ポールさんは「グリーンオリンピックを名乗るなら都心から10キロの森を守ったほうが賢明だ」と指摘する。
その上で「北京五輪もグリーンオリンピックを約束して開催したが、表面上だけだった。東京都は実質的な取り組みをしてほしい」と話す。
■世界を変える力
大阪のイメージは「マンチェスターに雰囲気が似ている。皆がユーモアを持って接してくれる」と好評価。大阪市内の市民団体が展開する植林活動に賛同し、「ワンダフルワールド植林フェスティバル」の代表に就任。5
月には大阪市内で講演会を開き自然の美しさや継続可能な環境活動を訴えた。
現在、大阪市などが取り組むヒートアイランド対策について「行政が環境について取り組むことは素晴らしい」としながらも、「継続した活動を続けるには市民一人一人ができることを始めることが大切。自宅でグリーン
カーテンをすれば、隣の人も始めるかも知れない。市民から広がっていく運動が一番強力」。
54歳になった今でも国境を超えた活動を続ける。「『レジ袋いりません』と言うこと、木を1本植えることでも良い。何か行動することで変化が生まれる。一人の力が世界を変える力を持っていることを実感してほしい」。
○…自然について理解を持ち、森林が失われる意味の大きさを知っているからこそ、自分ができることをやっていく。人種や国籍を超え、ポールさんは今日もまた、世界のどこかで人々の心に木を植えている。ポール
さんの活動はホームページで確認できる。
アドレスは次の通り。http://www.earthwalker.com/index_jp.htm