ID : 12077
公開日 : 2009年 6月12日
タイトル
木造住宅、お安く耐震補強…大阪府木材連が開
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://osaka.yomiuri.co.jp/rakujyu/news/rn90612b.htm?from=iphoto
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元urltop:
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写真:
写真が掲載されていました
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間伐材利用、工期も短縮 都市部の地震防災で最大の課題となっている木造住宅の耐震化を進めるため、スギの間伐材を利用した低コストの簡易な補強工法を大阪府木材連合会が京都大防災研究所の協
力を得て開発し、12日、大阪市の空き家で施工の様子を公開した。
9センチ角のスギ材を使用。柱と柱の間に何本もの角材を立てかけボルトでつなぎ合わせて壁を補強したり、耐震性のないふすまをはずして、代わりに角材をはめ込んで壁に変えたりする。壁が増強されることで、地
震で揺らされても家が変形しにくくなり、防災研での実験では阪神大震災級の揺れでも倒壊しなかった。
一般的な耐震工事は、壁をはがして「筋交(すじか)い」と呼ばれる斜めの木材を入れ直すなど大がかりになりがちだ。日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の調査では、耐震工事費は平均約130万円で、ほかに引っ越
しや仮住まいの費用もかかる。
今回の工法は、家が多少損壊しても倒壊させないのがねらいで、費用は数十万円に抑えられるという。生活しながら工事でき、工期は数日で済むとしている。自治体の耐震改修補助(大阪市の場合は50%)を受ければ
、さらに負担は減る。
開発に協力した河田恵昭・京都大名誉教授は「大規模な耐震化は多くの人にとって現実的ではなく、命を守れる最低限の空間を確保できる補強策が大切だ」と話す。大阪府木材連合会は施工業者向けの説明会などを通
じて普及を図る。