ID : 11688
公開日 : 2009年 5月14日
タイトル
徳島・那賀町が燃料生産 林業守る間伐材プラント
.
新聞名
フジサンケイ
.
元URL.
http://www.business-i.jp/news/venture-page/news/200905140094a.nwc
.
元urltop:
.
写真:
.
森の恵みで町のエネルギーを自給-。徳島県那賀町で今年冬、間伐材を使ったバイオ燃料の生産プラントが稼働する。温泉のボイラーやディーゼル公用車の燃料として使い、化石燃料消費を減らして地
球温暖化防止につなげるのが狙いだ。
「将来的には生産を増やして、すべてを自然エネルギーで賄うのが理想」と町の関係者。大都市にはまねができない、田舎の町ならではの構想が本格化しそうだ。
那賀町は人口約1万500人の山間地。面積の95%が森林で、年間約6万トンの未利用の間伐材が出る。
プラントは、細かくした木材を無酸素状態の炉内で高温に加熱して一酸化炭素や水素を取り出し、化学反応させて軽油に似た液体燃料を作る仕組み。
エンジニアリング会社が試験プラントを12月ごろ設置。1日500リットルを30日連続で生産し、燃料としての品質を確かめる。町は2015年までに本格的な装置を4基導入する構想。
家庭や店舗からの生ごみなども原料に使い、町全体の軽油と灯油の消費量の36%をバイオ燃料に替える。
間伐材の新たな利用を促し、高齢化にあえぐ林業を活性化する狙いもある。那賀町の坂口博文町長は「林業関係者の所得向上や、間伐が進んでいない森の整備にもつながる」と意気込む。