ID : 10401
公開日 : 2009年 2月 4日
タイトル
カラマツからエタノール 茅野の民間組織、13日披露
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20090205/KT090204SJI090013000022.htm
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元urltop:
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写真:
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茅野市で伐採されたカラマツを原料にしたバイオエタノールが広島県内の研究機関の協力で採れ、13日、同市の民間組織「茅野まちづくり研究所有限責任事業組合」のメンバーらでつくるプロジェクトの委員
会で披露される。エタノールは、ガソリンに3%分だけ混ぜ「E3」燃料とする計画。プラントが必要となるなど実用化への見通しは立たないが、関係者はエネルギーの「地産地消」の第一歩として期待を膨らませている。
同組合は本年度、二酸化炭素(CO2)の排出抑制に取り組む環境省の低炭素地域づくり面的対策推進事業に指定されている。エタノール作りは同組合の実証実験の一環だ。
カラマツは、諏訪森林組合が伐採してチップ化。乾燥させた約3キロ分を研究機関に送った。研究機関ではパウダー状になるまで細かく砕き、幹や枝の繊維質(セルロース)に酵素を交ぜて糖分(グルコース)にした。
これに酵母を加えて発酵させ、1キロ当たり268ミリリットル、計約800ミリリットルのエタノールが採れた。
同組合は、乗り合いのオンデマンド交通としてワゴン車を市内に走らせ、自家用車を使わないことによる二酸化炭素の削減量などを調べているほか、地元の原料を車や暖房などの燃料に使うための森林バイオマス研
究などを進めている。
今回採れたエタノールは、E3燃料として、オンデマンドバスの燃料に使う計画。研究機関で完成したエタノールを見てきた同事業組合主任研究員の山本永(ひさし)さん(47)=茅野市=は「時間はかかると思うが、地域
資源を生かすことを研究していきたい」としている。