ID : 9612
公開日 : 2009年 1月27日
タイトル
離職者呼び込む農業研修、来月に 林業も無料で
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20090127ddlk04020213000c.html
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元urltop:
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写真:
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「雇い止め」などで職を失った非正規雇用者らの緊急支援策として、県は、就農希望者に対し25日間の農業研修を行うことを決めた。第1次産業の求人は今後も増加するとみており、現場での実体験などを
通して離職者を呼び込む機会とする。県農業振興課は「一過性のものではなく、継続して就農してもらえるよう支援していきたい」としている。後継者不足が深刻な林業に関しても、無料講習会を実施する。【伊藤絵理子】
県は、雇用対策が問題化する中、農林水産業分野の求人の取りまとめを進めており、同課によると、農業関連の求人数は19日現在、農業法人が82人、個人経営者が20人の計102人に達した。うち37人が通年の正規
採用、65人が臨時採用で、分野は米、野菜、果樹、花卉(かき)など多岐にわたる。
農業研修は、名取市の県農業実践大学校で来月20日~3月27日実施。就農に関するガイダンス▽野菜の栽培管理やトラクター操作などの体験▽先進農家の視察--などを行う。
対象は、企業の業績悪化に伴う雇用調整で離職したり、派遣契約を更新されなかった県内居住者で先着20人。受講無料。申し込みは来月2日から同校(電話022・383・8128)で受け付ける。
また、県林業振興課も就業支援に乗り出す。県内の丸太生産量は85年の61万立方メートルから右肩下がりで、03年には42万立方メートルまで落ち込んだ。だが、戦後の拡大造林期に植樹された針葉樹は近く、大量に
伐採期を迎える。二酸化炭素の排出量削減のための森林整備予算も拡充しており、労働力の需要は高いという。一方で、担い手の高齢化が進み、若手の後継者育成が急務だ。
林業講習会は来月25日、県林業技術総合センター(大衡村)で実施。基礎知識の説明や現場作業を行う。受講無料、先着40人。居住地や失業者などの制限は設けない。申し込みは来月2日から、県林業労働力確保セ
ンター(電話022・217・4307)で受け付ける。
このほか、農業、林業の双方に関し大崎、栗原両市で個別相談会を開催する。来月18日に県大崎合同庁舎、同20日に栗原合同庁舎で、いずれも午前11時~午後4時。農業については、面接会も来月下旬と3月上旬
の2度開催する。