ID : 8833
公開日 : 2008年 9月20日
タイトル
間伐材活用しシカ食害対策の防護柵 富士山国有林
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新聞名
静岡新聞
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元URL.
http://www.shizushin.com/news/local/east/20080921000000000014.htm
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元urltop:
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写真:
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県は20日、富士宮市粟倉の富士山国有林で、「富士山3776自然林復元大作戦」を実施した。富士常葉大環境防災学部の学生ら約70人が参加。広葉樹の植栽地をシカの食害から守るため、間伐材を使った
防護柵を設置した。県によると、防護柵に間伐材を活用するのは初の試みという。
作業を行ったのは、平成11年にブナやカエデ、ナラなどの広葉樹を植樹した林。この林では、シカが苗木や成木の樹皮、葉などを食べる食害によって樹木の成長が阻害されているため、NPO法人富士山自然の森づ
くり(仁藤浪理事長)などが効果的な対策を模索していた。
一般的な対策としては、金網、ネットなどの人工的な柵や狩猟などがあるが、費用や人手が掛かるため、同NPOが経費が要らず、景観を損なわない間伐材の活用を提案した。
同作戦では、大学生が同NPOのメンバーの指導を受けながら、植栽地周辺の人工林からヒノキの間伐材を運び、積み重ねたり、立ち木にくくり付けたりして、高さ1・5―2メートルほどの柵を作った。仁藤理事長の「森の
セミナー」も受講し、森づくりに対する理解を深めた。仁藤理事長は「安易に個体数を減らすのではなく、共存するための一手になれば」と話した。