ID : 7976
公開日 : 2008年 6月19日
タイトル
「石からつくった紙」で森林保護やCO2削減 RMPジャパンが発売
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新聞名
ビジネスアイ
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元URL.
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200806190030a.nwc
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元urltop:
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写真:
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「真っ白で柔らかな紙の原料はごつごつと硬い石」。台湾の製紙会社が開発した「石からつくった紙」が日本でも発売される。輸入販売代理店のRMPジャパン(神奈川県平塚市)が取り扱いを始めるもの。原料
の7割は石灰石で、木材パルプを使用しないため、森林資源の保護につながるほか。焼却処理する際の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないのが特徴だ。
すでに神奈川県の秦野市観光協会が、絵はがきへの採用を決めており、RMPジャパンでは、はがきのほか、名刺やポスター向けに売り込んでいく。
販売するのは、台湾の製紙会社の龍盟科技が開発した「リッチ・ミネラル・ペーパー(RMP)」。石灰石の粉末に、ポリエチレン樹脂と紫外線遮断剤を合成して製造し、紙パルプはいっさい使用していない。
ざらつきがなく、文字を書く際も滑らかにペンを動かせるほか、水分を吸収する木材パルプを使用しないため、耐水性にも優れているという。
販売価格は、通常のはがきやポスターに使用される高級紙と同程度の見込み。
龍盟科技では、焼却処理で排出されるCO2の削減を図るため、排出量の多い木材パルプの代替原料として鉱物に着目。燃えずに残る石灰石を分解して紙に加工する製法を開発した。石灰石は白色度が高いため、生
産工程で漂白剤を使用する必要がなく、工場排水の水質汚染を防げるというメリットもある。
RMPジャパンによると、通常の紙1トンの製造には、大木23本に相当する約4トンの木材パルプが必要で、鉱物の中でも豊富な石灰石を使用することで、森林資源の保護につながると期待している。
秦野市では2010年に開催する植樹祭のピーアール用の絵はがきにRMPを採用。1枚100円で計500枚の販売を始めている。
RMPジャパンの寺地秀己社長は、「日本の環境意識高く、年内に約300トンの販売を目指したい」と話している。