木質バイオ更に普及へ 遊林ランドにボイラー導入
環境省のモデル事業
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新聞名
東海新報
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元URL.
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws1332
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元urltop:
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写真:
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住田町森林・林業日本一の町づくり推進協議会(会長・多田欣一町長、会員二十人)の会合がこのほど、町生活改善センターで開かれた。同町は平成十六年度から環境省の「環境と経済の好循環のまちモデル
事業」に指定され、地球温暖化防止に向けた取り組みを積極展開。二酸化炭素排出削減や経済活性化効果など、十七年度はおおむね当初の目標をクリアした。十八年度は遊林ランド種山にペレットボイラーを導入する
など、木質バイオマスエネルギーをさらに活用し、温暖化防止に努めていく。
このモデル事業(十八年度まで)は、環境を良くすることが経済を発展させ、経済を活性化することによって環境も良くなるような「環境と経済の好循環」を実現させ、その取り組みを国内外に普及させようとのネライ。
具体的には、地球温暖化防止策としての二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するための各種事業を展開しながら経済の活性化につなげようというもの。
指定二年目の十七年度は、委託(ソフト)事業としてフォーラムやFSC森林認証公開講座、森林・林業体験教室、森の案内人講座などを開設。交付金(ハード)事業では発電施設整備事業(十八年度に繰越)や園芸ハウ
ス実証導入事業(同)、木質ペレットストーブの普及事業(八台導入)を展開した。
これらの財源は、委託事業については全額国から補助金として交付されるが、交付金事業は補助金のほか町の財政負担も伴っている。
協議会には、会員と関係者合わせて二十人が出席。十七年度事業報告、同年度の事業評価、十八年度の事業計画について協議し、いずれも原案通り承認した。
これを踏まえ、環境省からの指定最終年度となる十八年度は、発電許可申請などの遅れによって事業を繰り越さざるを得なかった発電施設や園芸ハウスを整備するほか、委託事業では引き続き木質ペレットストーブ
を普及させるための利用体験発表やフォーラムを開催する。
交付金事業では、遊林ランド種山にペレットボイラーを導入するほか、ペレットストーブの普及(二十台)に努める。また、町の事業としては町有林の造成や間伐、森林認証普及促進などに取り組む。
これらペレットボイラーやストーブの普及は、熱源を化石燃料(石油や重油)から木質燃料に変えるのが特徴。木を燃やすことは化石燃料と同様に地球温暖化の最大要因となっている二酸化炭素を排出するが、化石燃
料と違って木は生長する過程の光合成で二酸化炭素を吸収。化石燃料は二酸化炭素を排出するだけとなる。
木質燃料を熱源にすることにより、燃焼排出と光合成吸収で二酸化炭素が「プラスマイナスゼロ」となり、地球温暖化防止策につながるとされている。