ID : 7183
公開日 : 2008年 4月15日
タイトル
カーボンオフセット 拡大
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20080412-OYT8T00755.htm
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元urltop:
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写真:
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日常生活や企業活動に伴って排出される二酸化炭素(CO2)を植林などのCO2削減事業に投資することで埋め合わせる「カーボンオフセット」の取り組みが、県内で広がっている。CO2排出削減を義務づけ
た京都議定書の約束期間が今月スタート。夏の北海道洞爺湖サミットでも地球温暖化対策が主要議題となることなどから、県は今年度から、「カーボンオフセット」に取り組む企業の支援を始める。
のと共栄信用金庫(七尾市)は1日、利息の一部を森林保全に活用する定期預金「やまもり」を発売した。利率を0・2%上乗せする代わりに、満期時に利息の5%が地元・中能登町の石動山の間伐や植林の資金として、
同信金の基金「森づくりファンド」に寄付される。募集総額の4分の1に当たる12億円が11日までに売れ、担当者は「地元の山林整備とあって、関心の高さは想像以上」と言う。今後は、下刈りなどの作業に参加する預金
者を募ることも計画している。
一方、旅行会社大手のJTB中部金沢支店(金沢市)は、旅行で移動中のバスなどから排出されるCO2量を相殺する商品展開に力を入れる。旅行代金の一部を風力発電所などの自然エネルギー施設に投資するほか、
植林や清掃活動を組み入れたり、「マイはし」持参を呼び掛けたりするツアーも。浅井学副支店長は「環境教育に熱心な学校や、エコをPRしたい企業から反応が良い」と話す。
こうした企業を支援するため、県は、カーボンオフセットの一環で森林整備を行った企業について、森林が1年間に吸収したCO2の量を算出して認定証を発行することにした。吸収量という目に見える結果を示して、
企業の参加を促す狙い。県環境政策課は「今後も、企業や市民がCO2削減に取り組みやすい仕組み作りを進めたい」としている。
【カーボンオフセット】
カーボンは「炭素」、オフセットは「相殺する、埋め合わせる」という意味。人間活動から生まれるCO2のうち、削減しきれない分を埋め合わせるため、企業が売り上げの一部を植林事業に充てたり、個人が環境保護団体
に寄付したりして、支援する。昨年は、1枚5円の寄付金を上乗せした年賀はがき「カーボンオフセット年賀」が発売され、話題を呼んだ。